マイルで得得コラム > 当コラム

コラム (2006年10月)
マイレージ部門 大韓航空がアジア1位に

こんにちは。マイルで得得のデイビッドです。

航空会社やマイレージプログラム関連のニュースは、週に最低1回は目を通すようにしていますが、最近面白い記事を見つけました。

記事名は「大韓航空、タイム誌選定のアジア最高航空会社に」となっています。

この記事によると、タイム誌アジア版が以下の3つの部門を基にして、アジアの航空会社をランキングしました。

●ファーストクラス・ビジネスクラス
●マイレージプログラム
●選好航空会社

の3部門ですが、その中のマイレージプログラム部門では、大韓航空がアジアの航空会社の中でも1番に選ばれたということです。

大韓航空・スカイパスの特徴

へー、大韓航空のスカイパスがアジアで一番なんだーと思いながらこの記事を読んでいましたが、おそらく1位に選ばれた理由であろうスカイパスの特徴をここで簡単にまとめてみたいと思います。

特徴1:有効期限なし

まず、アジア系航空会社のマイレージプログラムでは珍しく、マイルの有効期限がありません。なので、マイペースにマイルを貯めていくことができます。

有効期限がないので、例えば、10年かけて15万マイル以上貯めて、ファーストクラスでどこかに行く、というようなことが実現可能になります。

これは、有効期限が設定されているマイレージプログラムではとてもむずかしいことです。

特徴2:家族会員のマイルを合算できる

事前に登録しておいた家族会員とのマイルを1つの口座にまとめることができます。家族の中でよく飛ぶ方がいるのであれば、これはとても役に立ちます。

又、あまり旅行に行く方がいなくても、1回だけ家族旅行に行った後、みんなのマイルをまとめてしまうのも1つの方法です。

最近では、家族会員を含め、手数料を払えば他の会員の口座にマイルを移行できるサービスを行う航空会社が増えています。

しかし、大韓航空のスカイパスは、他の航空会社が同サービスを始めるかなり前から実施していたので、そういう意味ではスカイパスの利便性はかなり高いと言えます。


本当にアジア1番?

上記2点から見ると、スカイパスはとても使い勝手がよさそうに聞こえますが、必ずしも魅力的だとは言えない部分もあります。

多めの必要マイル数

スカイパスの特典航空券必要マイル数は、平均的に多めに設定されています。一部の必要マイル数を、全日空・ANAマイレージクラブと比べてみたいと思います。

スカイパス ANAマイレージクラブ
日本−韓国 30,000 15,000
日本−中国 40,000 20,000
日本−ハワイ 80,000 40,000
日本−米国 80,000 55,000


え?こんなに違うの?と思われた方も多いのではないでしょうか。例えば、韓国へは、全日空の2倍の30,000マイルも必要になってしまいます。

ハワイに至っては、米国本土よりも近いにも関わらず、米国本土までの必要マイル数と同じである80,000マイルに設定されているなど、ちょっと不公平な部分もあります。

上記以外のルートではあまり必要マイル数に差がない区間もありますが、上記の比較を基にスカイパスの必要マイル数が高めであるということはおわかり頂けかと思います。

あまり良くないマイル加算条件

昔だとスカイパスの加算率はとても良かったと聞いたことがありますが、最近では提携航空会社によっては加算率や加算条件がかなり悪くなっています。

例えば、提携しているノースウェスト航空ですが、日本発着路線では、ツアーや格安航空券は加算対象外になっています。

当サイトで扱っている他のスカイチーム系マイレージプログラムで、ノースウェスト航空便に対して、このように加算対象外にするような厳しいルールを設けているところはありません。

又、自社便(大韓航空)を格安航空券やツアーで利用すると、予約クラスによっては加算率が70%になってしまう場合があります。

しかし、ノースウェスト航空・ワールドパークスでは、大韓航空を格安航空券やツアーで利用しても、必ず100%加算されます。

このように、一部の提携航空会社に対してのルールを見てみると、必ずしも使いやすいマイレージプログラムとは言えないようです。

まだあまり多くない提携航空会社数

なんでこんなにスカイパスを非難するの??と怒られそうですが、もう1つだけ欠点を言わせて頂きたいと思います(笑)。

大韓航空はスカイチームに加盟しているので各スカイチーム系航空会社とマイレージ提携しています。しかし、スカイチーム系以外で提携しているのは

エミレーツ航空
ベトナム航空

の2航空会社のみになります。

しかも、エミレーツ航空に至っては、エコノミークラスの普通運賃しかマイル加算の対象になっていないので、ほぼ提携していないと言っても過言ではありません。

マイレージプログラムの選び方のアライアンス以外の提携航空会社に注目でも触れていますが、アライアンスに属していない他の航空会社と提携しているマイレージプログラムの利便性は一気に上がります。

例えば、全日空・ANAマイレージクラブは、スターアライアンス系以外にも

マレーシア航空
ヴァージンアトランティック航空
カタール航空

などの5航空会社と独自に提携しています。イギリスや東南アジアへ行かれる方にとっては、マイル加算のチャンスが増えることになります。

スカイパスのメリットとデメリットを比較してみましたが、私の意見では、今回のタイム誌によるランキングの結果には、ちょっと不満です。

しかし、このランキングの結果は、アジアのタイム誌読者によるアンケートの結果に基づいているようなので、アジアにはスカイパスを愛用する方が多いようです。

ところで、私はどうしてアシアナ航空・アシアナクラブが1位にならなかったのだろう?と不思議でたまりません。

なぜならば、アシアナクラブでもマイルの有効期限がないですし、家族会員でのマイル合算もできるからです。その上、アシアナ航空はスターアライアンスに加盟しているので、マイレージ提携航空会社数も抜群です。

でも、それはそれとして、今回は上記のようなニュース記事を見つけたので、スカイパスについて話してみました。

ところで、もし、アメリカ、ヨーロッパ、オセアニアでもマイレージプログラムのランキングがあるとするならば、私なら各エリアの1位には以下のプログラムを選びます。

アメリカノースウェスト航空・ワールドパークス
ヨーロッパヴァージンアトランティック航空・フライングクラブ
オセアニアカンタス航空・フリークエントフライヤー

みなさんは賛成でしょうか、それとも反対でしょうか。

たまには、このようなランキングなどを通して、各マイレージプログラムを全体的に比較してみるのもいい勉強になるのではないでしょうか。


>コラムの一覧へ

↑ページのトップへ

>マイルで得得のトップへ