マイルで得得 > 裏技 > マイレージ改悪から解放される方法
マイレージの世界では改悪は当たり前(特に海外の航空会社)
ここ数年で、マイレージの改悪が進んでいます(ここで言う改悪とは、特典航空券に交換するための必要マイル数が、引き上げられることを意味します)。
基本的に、改悪される数ヵ月前に発表されるケースが多いですが、一部航空会社では、予告なしに急きょ必要マイル数が引き上げられたケースもあります。
例えば、以下の航空会社のマイレージプログラムで、特典航空券に必要なマイル数が引き上げられています。
一部のマイレージプログラム・行き先を例に、引き上げられる前と、引き上げられた後のマイル数を比較してみます(一部抜粋)。
ユナイテッド航空・マイレージプラス
(2014年2月)
区間/
座席クラス |
変更
前 |
→ |
変更
後 |
日本〜
東南アジア
エコノミー |
30,000 |
→ |
44,000 |
デルタ航空・スカイマイル
(2015年4月)
区間/
座席クラス |
変更
前 |
→ |
変更
後 |
日本〜
東南アジア
ビジネス |
70,000 |
→ |
80,000 |
JALマイレージバンク
(2015年11月)
区間/
座席クラス |
変更
前 |
→ |
変更
後 |
日本〜
アメリカ
ビジネス |
80,000 |
→ |
100,000 |
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マイルの改悪に影響を受けるのは、その航空会社のマイルだけを貯めているから
そもそも、どうしてマイレージの改悪(特典航空券の必要マイル数引き上げ)により、私たちマイラー達は悪影響を受けるのでしょうか?
それは、基本的には、ある特定の航空会社だけのマイルをメインに貯めているからです。
例えば、ANAのマイルをメインに貯めたい人は、ANAカードなど、ANAマイルが貯まるクレジットカードをメインに使いますし、JALのマイルをメインに貯めたい人は、JALカードなど、JALマイルが貯まるクレジットカードをメインに使います。
デルタ航空のマイルをメインに貯めたい人は、デルタのマイルを貯まるクレジットカードを主に使いますし、アメリカン航空のマイルをメインに貯めたい人は、アメリカンのマイルが貯まるクレジットカードを使うわけです。
このように、集中して貯めていきたい航空会社のクレジットカードを持ち、そのカードに支払いを集中させることにより、その航空会社のマイルを効率よく貯めることができます。
しかし、特定の1社のマイレージに集中して貯めていると、その航空会社のマイレージで改悪があった場合、大打撃を受けてしまいます。
例えば、JALマイレージバンクでは、2015年11月より、ビジネスクラス・ファーストクラスの特典航空券を中心に、必要マイル数が引き上げられました。
東京〜ニューヨーク間往復の特典航空券の場合、必要マイル数は以下のように変更されました。
区間
座席クラス |
変更前 |
→ |
変更後 |
日本〜
アメリカ
ビジネス |
80,000 |
→ |
100,000〜 |
このように、必要マイル数が2万マイル〜増えてしまいました。
もし、JALの8万マイルを貯めて、ニューヨークへビジネスクラス特典航空券で行くつもりだった人が、一生懸命JALカードを利用して、JALマイルを貯めていたらどうでしょうか。
きっと、
「せっかくJALの8万マイル目指してJALカードを使ってきたのに、急に10万マイル以上必要になったら、2万マイル以上余計に貯めなきゃいけないよ」
「余計な2万マイル〜貯めれる前に、既に貯まっているマイルの有効期限が来るから、結局片道はエコノミークラスにしないといけないな」
「JALマイレージバンクだと、ニューヨークへのビジネスクラス必要マイル数は10万マイル〜へ増えるけど、ANAマイレージクラブだったら、75,000マイル(ローシーズン)だけでいいんじゃん。だったら始めからANAマイルを貯めておけばよかった」
と思うわけです。
でも、上の例の場合、
コツコツ貯めてきたJALマイルをANAマイルに交換することもできないので、JALマイルはJALマイルとして使う必要があります。
つまり、JALマイルでニューヨークへビジネスクラスで行くには、仕方なく10万マイル〜貯める必要があるわけです(または、少なめのマイルで飛べるところへ旅行先を変更することに)。
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改悪がされなくても、後から他社マイルに乗り換えるのは遅すぎ
上の例のように、自分が貯めていたマイレージで改悪があり、他のマイレージに乗り換えたいケースがあるわけですが、別に改悪がなくても、他社のマイレージに乗り換えたくなるケースもあります。
それは、
「マイルを使って行きたい目的地が変わった場合、現在貯めている航空会社のマイルより、もっとお得なマイレージがあると後からわかった場合」
です。
例えば、ユナイテッド航空・マイレージプラスだと、日本からフィジーへの必要マイル数は、エコノミークラスだと、たったの33,000マイルです。
そこで、33,000マイル貯めて、フィジーに行くために、ユナイテッド航空の提携クレジットカード(JCBやセゾン等)に入会し、33,000マイルを目指してコツコツと貯めていくわけです。
ところが、この「33,000マイル貯めて、フィジーに行きたい」という目標が変わってしまったらどうでしょうか?
例えば、フィジーへ行きたかったのが、「やっぱりバンコクに行きたくなった」と気持ちが変わるかもしれません。
この場合、既にユナイテッド航空のマイルを貯めてきているので、ユナイテッド航空のマイルを使って、バンコクへ行くことになるわけです。
現在、ユナイテッド航空・マイレージプラスだと、日本〜バンコク間往復は、エコノミークラスだと44,000マイル〜必要になります。
つまり、「バンコクに行きたくなったから、今度は44,000マイルを目指して貯める必要があるんだな」と考えるわけです。
これは普通な考え方であり、間違っているわけではありません。
しかし、後から「ANAマイルなら、日本〜バンコク間のエコノミークラス往復は、ローシーズンなら3万マイルだけでできる」ことがわかったらどうでしょうか。
きっと、
「ANAマイルだと、ローシーズンなら3万マイルでバンコクまで行けるの?」
「これって、44,000マイル〜必要なユナイテッド航空より、1万マイル以上も少ないじゃん。だったら初めから、ANAマイルを貯めていればよかったな」
と思うのではないでしょうか。
しかし、すでにコツコツと貯めてきたユナイテッド航空のマイルがあり、そのマイルをANAのマイルに交換することもできないので、ユナイテッド航空のマイルは使い切る必要があるわけです。
このユナイテッド航空とANAのマイレージの例のように、
「特典航空券で行きたい場所が変わったら、貯めるべきマイレージも変えるべきだけど、すでに初めに決めたマイレージが貯まり始めてるから、今から変えるのは遅すぎ」
という事態が発生してしまうわけです。
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マイレージの改悪に柔軟に対応するには、多くのマイレージを貯められるクレジットカードが必須
上記の説明通り、1社のマイレージに集中してしまうと、
・改悪(必要マイル数の引き上げ)に対応できない
・行き先が変わり、実は他社マイルのほうがお得だとわかっても遅すぎ
というデメリットがあるわけです。
そのようなデメリットに対応できる方法が
「複数の航空会社マイルを貯められるクレジットカード」
です。
具体的には、クレジットカードで貯めたポイントを、多くの提携エアラインのマイルに交換できるクレジットカードです。
貯めたポイントを多くの航空会社マイルに交換できるクレジットカードですが、日本には主に2枚あり、それは
「ダイナースクラブカード」
「アメリカン・エキスプレス・カード」
になります。
現在、両社クレジットカードのポイントを、マイルへ交換できる提携航空会社数は、
ダイナースクラブ → 5社
アメリカンエキスプレス → 15社
となります。
ところが、まだ知名度は低いですが、ダイナースクラブ、アメックスより、さらに多い航空会社と提携しているクレジットカードがあるのです。
それは、
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
になります。
具体的に見てみると、まず、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを使うと、マリオットのポイントが貯まります。
このポイントですが、何と、世界中の30社以上の航空会社のマイルに交換することができるのです。
しかも、日本ではANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクの両社のマイルに交換することができます。
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ポイントをマイルへ交換できる航空会社一覧
以下、ポイントを、マイルへ交換できる航空会社(マイレージプログラム)の一覧です。
日本の航空会社 |
ANAマイレージクラブ |
JALマイレージバンク |
|
スターアライアンス系 |
ユナイテッド航空 |
アシアナ航空 |
ルフトハンザドイツ航空 |
トルコ航空 |
シンガポール航空 |
タイ国際航空 |
エアカナダ |
中国国際航空 |
ニュージーランド航空 |
エーゲ航空 |
コパ航空 |
南アフリカ航空 |
TAPポルトガル航空 |
|
ワンワールド系 |
キャセイパシフィック航空 |
アメリカン航空 |
ブリティッシュエアウェイズ |
カンタス航空 |
カタール航空 |
イベリア航空 |
LATAM航空 |
|
スカイチーム系 |
デルタ航空 |
アエロフロートロシア航空 |
エールフランス航空/KLM |
アリタリア航空 |
大韓航空 |
中国東方航空 |
アエロメヒコ航空 |
サウジアラビア航空 |
|
航空連合に加盟していない航空会社 |
エミレーツ航空 |
エティハド航空 |
ハワイアン航空 |
海南航空 |
アラスカ航空 |
アビアンカ航空 |
フロンティア航空 |
ゴル航空 |
ジェットエアウェイズ |
ジェットブルー航空 |
サウスウエスト航空 |
ヴァージンアトランティック航空 |
ヴァージンオーストラリア航空 |
つまり、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは、世界中の航空会社のマイルを貯めることができるカードになるわけです。
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100円つき、最大1.25マイル相当貯まる
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードがすごいのは、30社以上のマイレージに交換できるだけではありません。
実は、マイル積算率も優れていて、マイルの付与率は、
100円につき、最大1.25マイル相当
になります。
具体的に見てみると、まず、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを使うと、(マリオットの)ポイントが貯まります。
ポイントの積算率ですが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを100円利用すると、3ポイントが貯まり、3ポイントを1マイルに交換することができます(最小の交換単位は3,000ポイント)。
つまり、
100円で3ポイント
↓
1マイル
となるので、100円で1マイル貯まることになります。
「100円で1マイルなら、マイルが貯まる一般的なクレジットカードと変わらないのでは?」
と思われるかもしれません。
ところが、
「一度に6万ポイントをマイルに交換すれば、5,000ボーナスマイルがプレゼントされる特典」
が用意されているのです。
例えば、30,000ポイントを貯めて、これをマイルに交換すれば、3ポイント→1マイルの交換率なので、10,000マイルになります。これだと、100円で1マイル貯まる計算になるので、一般的なクレジットカードと変わりません。
ところが、60,000ポイントを貯めてマイルに交換すると、5,000ボーナスマイルが加算されて、合計25,000マイルに交換されます。
つまり、60,000 ポイント → 25,000 マイルとなるので、100円につき、1.25マイル貯まる計算になります。
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大事なのは「全ての支払いが100円で最大1.25マイル相当の対象」であること
100円につき最大1.25マイル貯まるMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードですが、ここで大事なのは、
「すべての支払いに対して、100円につき最大1.25マイル貯まる」
ということです。
というのも、ANAカードにはANAカードマイルプラス、JALカードには特約店というように、一部の提携店舗を対象に、ダブルマイル、つまり100円で2マイルが貯まる特例があります。
「100円で2マイルなら、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードの100円1.25マイルよりいいじゃん」
と思われるかもしれません。
しかし、ANAカードのANAカードマイルプラス、JALカードの特約店は、一部の提携店舗での支払いしか対象になりません。ということは、対象外の店舗での支払いは、結局100円1マイルになってしまうのです。
100円2マイルとはいえ、実際に対象の店舗で支払う額は、全体の支払いに対して、かなり少ないのが実情です。
ところが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードだと、カードの利用場所に関係なく、常に100円で最大1.25マイル貯まることになります。
もちろん、毎月払う電気代、食費代、保険代、インターネット代、携帯料金などでも、すべて100円で最大1.25マイル貯まります。
このように、「どこでも常に100円で最大1.25マイル相当貯まる」というのが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードにあるメリットになります。
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例外的に、ユナイテッド航空のマイルは100円で最大1.35マイル貯まる!
100円につき最大1.25マイル貯まるMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードですが、実は例外的に、ユナイテッド航空・マイレージプラスだけは、100円につき最大1.35マイルも貯まります。
このページの上でも解説している通り、基本的に、ポイント→マイルへの交換率は
3ポイント→1マイル
になりますが、ユナイテッド航空マイルへの交換率だけは、
3ポイント→1.1マイル
と、0.1マイル優遇されているのです。
つまり、通常100円で最大1.25マイルのところ、ユナイテッド航空のマイルは0.1マイルアップして、最大1.35マイル貯めることができ、ユナイテッド航空マイラーには嬉しいカードになります。
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ポイントは無期限だから、有効期限があるマイルも実質無期限で貯められる!
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードの利用で貯まるマリオットポイントですが、1年に1回でもポイント加算がある限り、有効期限はさらに1年間延長されます。
ということは、年に1回でもこのカードを使う限り、ポイントを半永久的に貯めることができます。
ポイントを実質無期限で貯められるため、ANA、JAL、シンガポール航空、エミレーツ航空などのように、有効期限があるマイルも、実質無期限で貯められることになります。
世界中の航空会社のマイルに交換できるから、行き先によって、毎回1番必要マイル数が少ないマイレージを選べる!
改悪されたマイレージには、交換しなければいいだけの話。改悪にうんざりする必要もなくなる。
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードだと、世界中の航空会社のマイルが、100円で1.25マイルという高めの積算率で、実質無期限で貯められるわけですが、もう1つ、大きなメリットを忘れてはいけません。
それは、
「特典航空券で行きたい所へ、必要マイル数が一番少ないマイレージプログラムを選ぶことができる。そうすれば、常に少ないマイル数で済み、マイルを効率よく使うことができる」
ということです。
例えば、マイルで日本国内線を飛びたい時、真っ先に思いつくのが、ポイントをANAマイレージクラブ、またはJALマイレージバンクのマイルに交換し、ANAかJALに乗ることではないでしょうか。
これでもいいのですが、これだと、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードのメリットを最大限に活かしているとは言えません。
ここで大事なのは、
「もし、貯めたポイントを、ANAやJALでなく、外資系航空会社のマイルに移行した場合、もっと少ないマイル数で、日本国内線の特典航空券に交換することはできないのか?」
と考えることです。
「そんなケースあるの?」と思うかもしれませんが、
実は、外資系航空会社のマイルのほうが有利になるケース(より少ない必要マイル数で済むケース)が頻繁にあるのです。
例えば、マイルを使って、日本国内線(往復・片道1区間の場合)を飛びたい場合、おすすめな例の1つが、「ユナイテッド航空・マイレージプラス」のマイルへの交換です。
なぜなら、ユナイテッド航空のマイルは、ANAマイレージクラブより少ないマイル数でANA国内線の特典航空券に交換できるからです(路線・シーズン等により例外あり)。
ユナイテッド航空のマイルはANAとも提携しているので、貯まったユナイテッド航空のマイルを、ANA国内線の特典航空券に交換することができます。
例えば、レギュラーシーズンに、羽田〜福岡間の往復に必要なマイル数は以下の通りです(予告なしに変更される可能性あり)。
マイレージ |
必要
マイル数
(往復分) |
ANA |
15,000 |
ユナイテッド
出発3週間前
までに予約 |
11,000 |
このように、ANAマイルを使うより、ユナイテッド航空のマイルを使ったほうが、なんと4,000マイルも少ない必要マイル数で、羽田〜福岡間の往復ができてしまうのです。
ちなみに、ユナイテッド航空のマイレージが改悪されて、ANAマイルのほうが必要マイル数が少ないということになれば、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードで貯めたポイントを、今度はANAマイルに交換すればいいわけです。
これも、世界中30社以上のマイレージを貯めることができる、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードだからこそ、実践できる方法なのです。
上のケースは日本国内線ですが、国際線でも、上のようなケースはたくさんあります。
行き先により、かなり必要マイル数が異なるので、一番少ないマイレージプログラムを選べばいいわけです。
1番必要マイル数が少ないマイレージプログラムを選べばいいだけの話なので、どこかの航空会社マイルで改悪がされても、そのマイルは避ければいいだけの話になります。
例えば、自分の行きたい目的地への必要マイル数が、1番少ないのが航空会社Aのマイルの場合、航空会社Aのマイルが改悪(必要マイル数の引き上げ)されてしまったら、その次に必要マイル数が少ない航空会社Bのマイルに、ポイント交換先を変更すればいいわけです。
以下、同じ行き先でも、必要マイル数が多いマイレージプログラムと、必要マイル数が少ないマイレージプログラムの一部例です。
【日本〜韓国】
マイル |
座席
クラス |
往復の
マイル数 |
JAL |
エコノミー |
15,000〜 |
ANA |
12,000〜 |
【東京〜ロンドン】
マイル |
座席
クラス |
往復の
マイル数 |
ANA |
エコノミー |
45,000〜 |
ブリティッシュ |
39,000〜 |
【日本〜フィジー】
マイル |
座席
クラス |
往復の
マイル数 |
ANA |
エコノミー |
45,000 |
ユナイテッド |
33,000 |
【日本〜エジプト】
マイル |
座席
クラス |
往復の
マイル数 |
ANA |
エコノミー |
70,000 |
アメリカン |
45,000 |
このように、同じ場所へ飛ぶ場合も、どの航空会社のマイレージを使うかによって、必要マイル数に2〜3万マイル以上の差が生じるケースがたくさんあります。
この時、もし1社のマイルしか貯まらないクレジットカードなら、その航空会社のマイレージプログラムで、必要マイル数が高めに設定されても、その高い必要マイル数を使うしかないわけです。
例えば、クレジットカードでANAカードを使っていれば、ANAマイルしか貯められないので、ロンドンへ行きたいのであれば、強制的に45,000マイル〜貯めなければならないのです。
なぜなら、ANAマイレージクラブでは、必要マイル数が45,000マイル〜に設定されているからです。
しかし、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを持っていれば、貯まったポイントをブリティッシュエアウェイズのマイルに交換することにより、39,000マイル〜で特典航空券を利用することができるわけです。
このように、世界中の30社以上のマイレージプログラムの中から、特典航空券で行きたいところへの必要マイル数が最も少ないところを選べば、毎回マイル数を節約することができるわけです。
この醍醐味を知ってしまうと、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを手放せなくなるマイラーも結構いるのが現状です。
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年会費は49,500円と高めだが、以下2つの特典を利用すれば、実質の年会費はかなり安くなる。 実質無料になる可能性もあり!
世界中30社以上のマイレージが、100円で最大1.25マイル貯まり、しかも実質無期限で貯めることができるMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードですが、1つデメリットもあります。
それは、「カードの年会費が高い」
ということです。
実際に年会費は、49,500円(税込)と、高めなのが現状です。
しかし、以下で紹介する
「ホテル無料宿泊特典」
「マリオット ゴールド会員特典」
の2つをうまく活用すれば、実質の年会費をかなり下げることも可能です。
それぞれのメリットを、以下で詳しく見てみます。
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特典1
「ホテル無料宿泊特典」
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードの特徴の1つとして、
「カードを継続し(翌年の年会費を払い)、前年の年間カード利用額が150万円を超えると、マリオット系の対象ホテルに、無料で泊まれる特典」
が付いてきます。
マリオット系グループのホテルには、以下のようなブランドがあります(一部抜粋)。
・マリオット
・ルネッサンス
・コートヤード
・モクシ−
・シェラトン
・ウェスティン
・セントレジス
・リッツカールトン
無料宿泊特典はポイントベースになり、具体的には、1泊の必要ポイントが50,000ポイントまでのホテルに、1泊無料で泊まれることになります。
必要ポイントが50,000マイル以内のホテルには無料で泊まれますが、51,000ポイント以上のホテルでは、無料宿泊特典の対象外になります。
必要ポイント数はシーズンにより異なり、
オフピーク
↓
スタンダード
↓
ピーク
の順で多くなります。
ホテルによっては、全てのシーズンで50,000ポイント以内になり泊まれるところもあれば、オフピークのみ50,000ポイントになり泊まれるホテルもあります。
日本国内にある、ホテル別の必要ポイント数は以下の通りです。
(以下の必要ポイント数は、シーズン・繁忙期・閑散期などで多少の変動あり))
カテゴリー4
必要ポイント数
○ オフピーク → 20,000
○ スタンダード → 25,000
○ ピーク → 30,000
※1年中特典で泊れる
※50,000ポイント無料宿泊特典では、1泊25,000ポイント以下でも2泊は不可 |
・フェアフィールド・バイ・マリオット札幌
・コートヤード・バイ・マリオット白馬
・フェアフィールド・バイ・マリオット栃木もてぎ
・フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮
・フェアフィールド・バイ・マリオット岐阜美濃
・フェアフィールド・バイ・マリオット岐阜清流里山公園
・フェアフィールド・バイ・マリオット三重御浜
・フェアフィールド・バイ・マリオット岐阜郡上
・フェアフィールド・バイ・マリオット京都京丹後
・フェアフィールド・バイ・マリオット京都宮津
・フォーポイントバイシェラトン中部国際空港
・フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波
・モクシー大阪本町
・神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ
・シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート(宮崎) |
|
カテゴリー5
必要ポイント数
○ オフピーク → 30,000
○ スタンダード → 35,000
○ ピーク → 40,000
※1年中特典で泊れる |
・ウェスティンホテル仙台
・コートヤード・マリオット銀座東武ホテル
・モクシー東京錦糸町
・アロフト東京銀座
・ACホテル東京銀座
・シェラトン都ホテル東京
・横浜ベイシェラトン
・富士マリオット山中湖
・伊豆マリオット修善寺
・名古屋マリオットアソシアホテル
・琵琶湖マリオットホテル
・コートヤード・バイ・マリオット新大阪ステーション
・シェラトン都ホテル大阪
・コートヤード・バイ・マリオット大阪本町
・モクシー大阪新梅田
・アロフト大阪堂島
・フェアフィールド・京都南やましろ
・南紀白浜マリオットホテル
・シェラトングランド広島ホテル |
|
カテゴリー6
必要ポイント数
○ オフピーク → 40,000
○ スタンダード → 50,000
× ピーク → 60,000
※ピーク期間は利用不可 |
・キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道
・シェラトン北海道キロロリゾート
・軽井沢マリオットホテル
・東京マリオットホテル
・コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション
・メズム東京
・ザ・プリンスさくらタワー東京
・大阪マリオット都ホテル
・ウェスティンホテル大阪
・W大阪
・ウェスティン都ホテル京都
・ザ・プリンス京都宝ヶ池
・JWマリオット・ホテル奈良
・オキナワマリオット リゾート&スパ |
|
カテゴリー7
必要ポイント数
○ オフピーク → 50,000
× スタンダード → 60,000
× ピーク → 70,000
※オフピーク期間のみ利用可能 |
・ウェスティンホテル東京
・シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
・リッツカールトン大阪
・セントレジスホテル大阪
・ルネッサンスリゾートオキナワ
・シェラトン沖縄サンマリーナリゾート
・ウェスティン ルスツリゾート |
|
カテゴリー8
必要ポイント数
× オフピーク → 70,000
× スタンダード → 85,000
× ピーク → 100,000
※全てのシーズンで50,000ポイント以上必要なため、無料宿泊特典では利用不可 |
・ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
・リッツカールトン東京
・リッツカールトン日光
・リッツカールトン京都
・リッツカールトン沖縄
・翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都
・HOTEL THE MITSUI KYOTO ラグジュアリーコレクションホテル&スパ
・イラフSUIラグジュアリーコレクションホテル沖縄宮古 |
ここで大事なのは、ホテル無料宿泊特典で、できるだけ高いホテル(または高くなる日)を選ぶことです。そうすれば、前年のカード年会費が実質かなり安くなります。
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特典2
「マリオットのゴールド会員資格」
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードには、もう1つの特徴があり、それは、
「Marriott Bonvoyのゴールド会員資格が付与される」
ことです。
ゴールド会員になるには通常、対象のホテルに、1暦年(1〜12月)に10回以上の滞在、または合計25泊以上する必要があります。
ところが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを維持している限り、毎年マリオットのゴールド会員でいることができます。
ゴールド会員には、いくつかの特典がありますが、1番注目すべきなのが、「無料アップグレード特典」です。
例えば、スタンダードルームで予約をしたところ、チェックイン当日、フロントでエグゼクティブルームにアップグレードしてくれるケースがあります(混雑状況により、アップグレードされない可能性もあり)。
または、部屋のアップグレードは無理でも、眺望指定なしの安めのプランで予約したところ、料金が高めのオーシャンビューにしてくれるケースもあります。
ホテル、シーズンなどにより異なりますが、自分で予約した安めの部屋(眺望希望なしなども含む)と、アップグレードされた後の部屋の料金の差が、1万円くらいになるケースもあります。
例えば、1年に3回対象のホテルに泊まり、3回ともアップグレード(より良い眺望の部屋へのアップグレード・広めの角部屋へのアップグレード等を含む)されて、1回のアップグレードの価値が約1万円だった場合、3回なら約3万円の価値になります。
このように、
「無料宿泊特典で泊まれる価値」
「ゴールド会員特典の価値」
を考慮すると、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは、とても年会費の元を取りやすいカードなのがわかります。
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無料宿泊特典でカード年会費を実質無料にすることも可能
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは高い年会費がデメリットにはなりますが、無料宿泊特典をうまく活用すれば、年会費を実質無料にすることも可能です。
具体的には、無料宿泊特典で、1泊の宿泊料金がカード年会費の49,500円以上になるホテル(または日付)を選べば、カード年会費を実質無料にできるわけです。
無料宿泊特典では、カテゴリー4〜7のホテルに泊まれるわけですが、中でもカテゴリー6・7のホテルがおすすめです。
カテゴリー6・7のホテルは以下の通りです。
(以下の必要ポイント数は、需要・シーズンなどで多少変動し、タイミングによっては、希望するホテルに宿泊できない可能性あり)
カテゴリー6
必要ポイント数
○ オフピーク → 40,000
○ スタンダード → 50,000
× ピーク → 60,000
※ピーク期間は利用不可 |
・キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道
・シェラトン北海道キロロリゾート
・軽井沢マリオットホテル
・東京マリオットホテル
・コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション
・メズム東京
・ザ・プリンスさくらタワー東京
・大阪マリオット都ホテル
・ウェスティンホテル大阪
・W大阪
・ウェスティン都ホテル京都
・ザ・プリンス京都宝ヶ池
・JWマリオット・ホテル奈良
・オキナワマリオット リゾート&スパ |
|
カテゴリー7
必要ポイント数
○ オフピーク → 50,000
× スタンダード → 60,000
× ピーク → 70,000
※オフピーク期間のみ利用可能 |
・ウェスティンホテル東京
・シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
・リッツカールトン大阪
・セントレジスホテル大阪
・ルネッサンスリゾートオキナワ
・シェラトン沖縄サンマリーナリゾート
・ウェスティン ルスツリゾート |
上記のカテゴリー6・7のホテルであれば、日付やシーズンにもよりますが、1泊40,000円以上になる日も多くあるので、その日に無料宿泊特典で泊まれば、実質のカード年会費をかなり下げることが可能です。
上記ホテルの中から、一部ホテルの実際の宿泊料金を見てみます。

↑
品川駅近くにあるこのホテルは1泊約31,000円と、カード年会費の半分以上の価値になります。

↑
あべのハルカスにあるマリオットホテルも、1泊3〜4万円前後することが多く、年会費の元を取るのに適しているホテルです。

↑
大阪のリッツカールトンは、スタンダードルームでも6−7万円台になる日もあり、カード年会費が実質無料になり、その上1−2万円も得をしてしまいます。

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当サイトの管理人が、無料宿泊特典で泊ってきた大阪のリッツカールトンです。
ゴールド会員資格のおかげでしょうか、30階以上の高層シティービューのコーナールームの部屋に無料アップグレードされ、当日のレートでは、お金を払っていたら約7万円もする部屋です。
上記の例のように、49,500円(税込)と一見、年会費の高いMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードですが、実は実質無料(+数万円得する可能性もあり)で持つことも可能なカードになります。
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まとめ:
年会費49,500円の元も取りやすく、100円で1.25マイル貯まり、しかも無期限で貯められる
長くなりましたが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードのメリットをまとめると、
1.
「100円につき、最大1.25マイル相当貯まる」
2.
「一部の提携店舗だけでなく、どこで使っても、常に最大100円で1.25マイル相当貯まる」
3.
「ANA、JALはもちろん、世界中の航空会社30社以上のマイレージを貯められる」
4.
「ポイントは実質無期限で貯められるので、同時に、実質無期限でマイルを貯められることになる」
5.
「行きたい所へ、特典航空券の必要マイル数が1番少ないマイレージプログラムへポイントを交換すれば、効率よくマイルを使える」
特に重要!
6.
「もし、ある航空会社のマイレージが改悪されても、そのマイレージを避けて、他の航空会社のマイルへポイントを交換すれば大丈夫(改悪の対策にもなる)」
特に重要!
7.
「年会費は高めだが、ホテル無料宿泊特典を活用すれば、(前年の)年会費を実質無料にすることも可能。または年会費以上のリターンも可能」
8.
「マリオットのゴールド会員資格も付与されるため、対象のホテルでは、無料アップグレード、無料レイトチェックアウトなどの特典を受けられる」
となります。
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詳しい手順はこちら
以下、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードで、マイレージの改悪に影響されず、好きな航空会社のマイルを貯める方法です。
その1
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードに入会する
●マリオットボンヴォイの会員でない方は、まずはマリオットボンヴォイに入会し、会員番号を取得する。マリオットボンヴォイの入会は、上記リンク先にて可能
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その2
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを使い、ポイントを貯めていく
●ポイントは、1年に一度でもポイントの加算があれば、さらに有効期限が1年延長されるため、実質無期限で貯めていくことが可能
●60,000ポイント貯めると、マイルへ移行する際、5,000ボーナスマイルが付与される
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その3
ポイントが貯まったら、特典航空券の必要マイル数が一番少なく済むマイレージに毎回交換する
●マイレージプログラム別・特典航空券の必要マイル数チャートはこちら
●マイレージの改悪を避けるという意味でも、交換先のアカウントにマイルが加算されたら、できるだけ早く特典航空券を予約する
(外資系マイレージでは、予告なしに必要マイル数が引き上げられる可能性があるため)
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その4
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードを継続したら(2年目になったら)、ホテル無料宿泊特典を活用し、ホテルに無料で泊まる。そして、前年のカード年会費を実質無料にする
●カードを更新すると(2年目の年会費を払うと)、登録Eメールアドレスに、ホテル無料宿泊特典に関する案内メールが届く
●ホテル無料宿泊特典は、毎年カードを更新する度に使えるので、毎回前年のカード年会費を実質無料にするために、高いホテル・日付を選ぶようにする
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その5
無料宿泊特典でホテルに宿泊する際は、ゴールド会員として、無料アップグレード、無料レイトチェックアウトなどの特典を満喫する
となります。
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