希望する日程・路線で、既に特典航空券の空席がない場合、(キャンセル待ちができる一部マイレージプログラムを除き)、基本的には、新しい空席が出来ることを願いながら、何度も空席をチェックすることになります。
しかし、いつ空席が出るのかわからないまま、何度もチェックするのは面倒でもあります。そこで、新たな空席が出るかもしれないタイミングとして、新規就航する路線、または増便する路線を狙う方法がありますが、実はもう1つあります。
それは、「機種変更、つまり、特典航空券で乗りたい路線で、飛行機が大きい機種へ変更された時」です。
ANA、JALのほか、日本に就航している一部外資系航空会社では、機種変更を公式ホームページで案内してくれます。
例えば、「今まではボーイング777-200だったのが、より大きい777-300へ変更されます」のような感じです。
エコノミークラスの場合、より大きな機種へ変更された場合、今まで約200席だったのが、約300席へ増えることになります(具体的に増える座席数は、航空会社の座席配置等により異なります)。
例えば、ANAは2015年3月29日に、成田〜シンガポール線の一部便で、機種がより大型の777-300へ変更されました。つまり、座席数が増えたことになります。
同時に、特典航空券用の提供座席数も増えたと考えることができます(これは常時調整されるため、必ずしも特典航空券用の空席も増えるとは限りません)。
機種変更が、スケジュール(予約システム)に反映された時がいいタイミング
上記の例の、ANAのシンガポール路線ですが、機種がより大型機へ変更されるのが発表されたのは2014年冬になります。そして、この時期から、既に成田〜シンガポール線の対象便は、スケジュールでも機種がB777-300と反映されていたことになります。
ここで大事なのは、「スケジュールでも機種が777-300へ反映されたということは、特典航空券の空席数も増えて、それが特典航空券の空席照会でも反映されていて、今まで満席だったのが、空席が見つかる可能性がある」ということです。
例えば、2014年の秋に、2015年の夏に成田〜シンガポール間往復の特典航空券を探したところ、空席がなかったとします。そして、この時の機種は、小さめの767や777-200だったとします。
それが、2014年の冬、2015年3月から大型機の777-300へ変更されることが発表され、後に、それがスケジュール上にも反映されることになります。
例えば、今までの中型の機種から大型の777-300への変更が反映されたのが2014年12月とした場合、同時に(または少しずれて)特典航空券用の空席数も増えている可能性があるわけです。
つまり、2014年の秋にはなかった空席が、2014年冬に検索したところ、機種変更のおかげで、空席が出ている可能性があるわけです。
機種変更は思ったよりも行われている
一応、飛行機のスケジュールは、国際線の場合、夏スケジュール、冬スケジュールと、年に2回スケジュールが発表されて、同時に、機種も発表されています(一部航空会社・路線を除く)。
しかし、各スケジュールの間でも、必ずしも、ずっと同じ機種であるわけではなく、数週間または数ヵ月限定で、機種変更されることがあります。
(ただし、機種変更とは、必ずしも大きめの機材へ変更ということではなく、逆に小さめの機材へ変更されるケースもあります。)
もし希望日に空席がなくても、希望日と機種変更の期間が重なっていれば、空席が出てくるチャンスがあるわけです。
例えば、タイ国際航空は、2015年3月から、成田〜バンコク線の一部便で、機種をボーイング787からエアバス330へ大型化しました。
もし、2014年中に、787の時に満席でも、少しですが座席数が多い330へ変更後に、あらためて空席照会をすれば、新しい空席が出ている可能性があります。
機種の大型化=特典航空券用の空席数が増える、とは限らない
今までの説明は、あくまでも「機種が大型化されると、座席数が増えるため、結果、特典航空券用の空席数も増える可能性がある」というものであり、「機材の大型化→必ず特典航空券の空席が出る」ということではありません。
そもそも、機種を大きくするのは、その路線で需要の増加が見込まれているためであり、特典航空券用の座席数を増やすためではありません。
なので、大型化で座席数が増えても、増えた分は、そのまま有償航空券(航空券を購入して乗る人)用に流れてしまうかもしれません。
逆に、機材の大型化をしても、増えた座席分が全部売りきれないと判断されたら、結果、特典航空券用に空席を出してくれるかもしれません。 |